音楽の正しい聴き方と意図の加工

> 有名なクラシック音楽として、ラヴェルの『ボレロ』が挙げられます。
 以前、CDの解説を読んでおりましたところ、「単調なリズムの繰り返しによって溜まったストレスを、最後の展開によって一気に発散することでカタルシスを得られるのだ」というような意味の文章が、もう少し高尚な表現で書いてありました。

 成る程。では最後の部分をカットして、ずっとループさせると相当にイライラするのではないかと思い立ったので、早速加工して聴いてみました。

 イライラしました。

 さて、音楽を聴く際の作法として、センター試験の過去問に、「作曲の逸話や時代背景、曲から想起できる情景などを元に思索に耽りながら聴くものである」と書いてあったような気がします。

 映画『愛と哀しみのボレロ』は途中で寝てしまってラストしか覚えていないのですが、第一次世界大戦のお話だったように思います。このように映画があれば、曲の意図もなんとなくわかるような気がしますが、予備知識なしにボレロを聴いて、不戦条約や、人類が迷い歩く流転輪廻を思い浮かべられるかといいますと、多少無理があるように思います。

 これから作曲をされる方は、お手数ですが曲の解説と御自身のプロフィールをどこかで公開していただけますと幸いです。